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日本人学校に入れてみて:親の心理

3月ちゃんが日本人学校に入って2週目に入った。
特に問題もなく、楽しそうに通っている(朝のスクールバスでは、車酔いが
大変そうだが)。

海外にいる日本国籍の子どもが、夏休みなどを利用して一時期的に日本の
公立学校に入るシステムがあり、周りにも何人かそれを利用するために
子どもを日本に一時帰国させている人がいる。
うちも最初はそうしようかと思ったが、なにせ私が一緒にずーっと一時帰国
していられるわけがなく、そうすると実家の両親に3月ちゃんを1ヶ月以上丸預け
状態となる。
だいぶ楽になったとはいえ、まだ6歳。老いた両親にはちときつい。
もう少し自分のことが自分でできるようになったらね、ということで、日本の学校に
通わせることは諦めていた矢先に、前の記事のような経緯で、プノンペンにいる
日本人学校に通わせることになった。

日本に行くより確実に経済的だし、何より3月ちゃんの入る1年生は、クラスのほとんどが
幼稚園時代からの仲良し。いじめの心配もないし、日本に行くよりいいかも、と
今は思っている。





昨年始まったばかりのプノンペン日本人学校は1学年5、6名程度のまだまだ
アットホームな雰囲気。全校生徒は30名前後。
しかも教員は、ほとんどが日本から派遣されている、資格と経験を兼ね備えた
バリバリの「先生」。

私は補習校の役員をしている関係もあって、設立当時から様子を見ているが、
「ああ、きちんとしているなぁ。日本人だなぁ」といつも思わされる。
そのきちんとした部分が、外側から見ると非常に窮屈そうに見えたこともあった。

しかし実際に我が子を一時的にとはいえ入学させ、内側に入ってみると、
その窮屈に見えた部分がものすごく「頼れるわー」という風に見えてくるからまた不思議。

連絡帳を、クラスの担任の先生がきちんとチェックしてくれていることがうかがえる
手書きのスマイルマーク、朝体温を測る水泳カード、宿題がバラバラにならないようにフォルダーに
入れてくれること、毎週のように発行される学級通信や学校通信(何が違うのか。
学年別か学校全体か、ということかと推測)、時間割の変更のお知らせ、イベントに伴う
時間の変更のお知らせメール。
果ては、車酔いをして戻した娘の様子を心配して、教務主任や担任の先生が代わる代わる
電話をしてきてくれる。
(それに対する、一教師として、社会人として、「先生の業務量とか責任範囲って実際どうよ?」という
気持ちは、この際置いておく)

たった2週間(実質は1週間ちょっと)で、2年間通わせていたインター校からもらった
お知らせなどの量をはるかに凌駕し、親は学校での子どもの様子を知ることができている。
学校から家庭に対して、発信している情報量が桁違い。
これは日本語だから自分が情報を得やすい、というわけではなく、物理的に量が違う。
自分自身もずっと日本の公立学校で教育を受けてきて、なんとなく勝手もわかっているし、
しかも自分の頃よりもずっと親切丁寧な対応(保護者に対しても、生徒に対しても)のような
気がする。
「安心感」と「信頼」。ここに子どもを預けていれば、少なくともひどいことはないだろう、
という気持ちに、親はさせてもらっている。
教育の質を考えたって、おそらく日本人学校の方が平均的に優れている部分が多いだろう。
なんだか、親である私の方が「ずっと日本人学校でもいいかなあ」と、思い始めないでもない。

一方で、「でも」と思う自分もいる。
自分は子どもにどうなって欲しいのか。
「カンボジア、東南アジアを人生の中心としてほしい」「日本人の心や生活習慣、様式は理解して
ほしいけど、日本人になってほしいわけではない」
そう考えた時、日本人学校でこんなに手厚く、保護されて成長したら、カンボジアでは
生きにくくなるだろうな、とも考える。

平日に通っていたインター校だって、厳密に言えば「カンボジア」ではない。
でも、カンボジア人の先生もいて、運営をする側にもカンボジア人が参加しており、良くも悪くも
(悪い方が比率が高いかも)「カンボジア」部分が入り込んでいる。
日本人学校は、あまりにも「日本」すぎる。その一点で、私は子どもをずっとそこへ通わせることを
どうしてもためらってしまう。

子どもの人生は結局子どものもの、親がどう考えようが、自分で好きなことを選択して、
人生を築いていく。
しかしその基礎となる今の時期に、私は娘に「均質性」よりも「多様性」を与えたい。
そう考えていることが、何となくわかり始めた。

10年前には思い描きもしなかった、現在のプノンペンの教育事情。
選択肢ができただけ、飛躍的な進歩だ。この先もどう変わるかなんて誰もわからない。
だから、そんなに先のことを考えてもしょうがない、と自分の人生も含め、思っている節がある。
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by leng0914yuki | 2016-07-06 19:10 | Comments(0)
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