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おんがくとことばの教室

日々いろいろ思うことはあるけれど、決断しなければいけない締切は
容赦なく来るわけで。
結局、来月4月から、現地の日本人補習校(毎週土曜日の午前中のみ)の
幼稚部年少組に、3月ちゃんを参加させることにした。

説明会に一度行った時、休み時間に現在補習校に参加しているお子たちが
わらわらと出て来て、思い思いに遊んでいたんだけど、その時に
3月ちゃんが、誰と交わるわけでもないんだけど、楽しそうに
その場所にいたのが親としてとても印象的で、とりあえず始めてみようか、と
思ったのだった。

個人レベルで日本人の友だちはいるけれど、いわゆる「日本人社会」との
付き合いは、ほとんどして来なかった私。
これからは補習校の仕事を交代で担当したり、イベントに参加したりする必要が
あるので、貴重な休日の一部が確実に失われる。

母のほうが試練だったりする。

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新築祝いに、プロのカメラマンに家族写真を撮ってもらった一枚







もう一つ、補習校に親として関わることで心配していたのが、

「子どもたちに日本語を教えてください!」

と言われることだった。
補習校には、両親のどちらかが日本人だけれど、家庭でほとんど
日本語を使わないため全く話せない、聞けない、という状態の
子どもが数人いるらしい。
そういう子どもたちのために、有志が集まって、日本語クラスを
開いている、とういことを噂で聞いていた。
もし3月ちゃんが補習校に入れば、私の職業はすぐに知れ渡り
遅かれ早かれ、上記のことを頼まれるだろう、と予想していた。
実際、補習校と全く関係のないことで、日本人が集まる場所に顔を
出していた時、「日本語教師だと伺ったんですが・・・」と、現在
補習校で上記のクラスを担当していると言う女性に声をかけられた。
話を聞いていると、「ひろこさんの日本語」(かなり古い)という教科書を
使って、とりあえず教えていっている様子。

もちろん、有志でクラスを開くというその志は素晴らしいと
思うし、実際助かっている子どもや親はいるだろう。
うちだって、お世話になる必要がないとは言い切れない。
全く人ごとではないのだ。
だがしかし、私は「なんだか、そのクラスに関わりたくないなぁ」と思ったのだった。

詳しくは聞かなかったが、かなり行き当たりばったり、とりあえず教科書を
教えていくだけ、のカリキュラムに魅力を感じなかった。
ニーズ調査は?総合的な時間数は?教材は本当にそれでいいのか?
子どもたちは本当に日本語を勉強できる?
職業柄、むくむくといろいろな疑問がわいて来た。

そんな時、ちょうど3月ちゃんと同じ年少組に子どもを入れる予定の
古くからの日本人の友人が話していたことを思い出した。
彼女は声楽が専門で、かつてカンボジアの芸術大学で教えていた人だった。
今現在は全く違う仕事(コンサルティング会社の調整員)でプノンペンに
家族でいるのだけれど、カンボジア人のだんなさんはクラリネット奏者で、
二人でカンボジアの子どもたちへの音楽教育をライフワークとしている。
自分の子どもも補習校に入るから、どうせなら補習校で、何か音楽教室でも
開けないかな、と。

ピカーンとひらめいた。

音楽と言葉を楽しむ教室を開かない?学習言語としての言葉じゃなくて、
ただただ、楽しむだけの教室。イメージとしては「にほんごであそぼ」みたいな
感じ。

彼女も即座に乗って来てくれた。

文句を言っているだけでは始まらない。あまり魅力のないことに、ずるずると
関わるのもつまらない。それなら、自分が関わりたくなるような教室を、こちらから
提案しちゃおう。それが受け入れられなかったら、自分たちでどこか教室を
開いちゃえばいいしね。

ということで、今のところほとんど具体的なことは何も決まっていないんだけど、
ものすごく乗り気になっているアラフォー女子が二人。
こういう時が、一番楽しいんだよね。
by leng0914yuki | 2013-03-22 19:53
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